KEY PERSON PROFILE
中室 牧子
なかむろ まきこ / Makiko Nakamuro
- 慶應義塾大学 総合政策学部 教授
教育の効果を経済学の方法とデータで調べる、慶應義塾大学総合政策学部教授。日本銀行と世界銀行で経済分析を経験し、教育経済学へ転向した。成功体験をそのまま一般化せず、比較できる条件を整えて施策を検証する。
出典 4件
基本情報
- 主な役割
- 慶應義塾大学 総合政策学部 教授
- その他の役割
- RIETI ファカルティフェロー
- その他の役割
- 教育経済学者
- 専門
- 教育経済学・政策評価
- 実務経験
- 日本銀行・世界銀行での経済分析
専門テーマ
公開情報と根拠資料から確認できる、代表的な専門領域です。
教育経済学
教育を経済学の理論と実証的な方法で分析し、教育を受けた後の能力や進路などとの関係を調べる。
比較と追跡による効果の検証
教育の効果を、個人の経験談だけで判断せず、比較対象や条件を吟味して調べる研究に取り組んでいる。
エビデンスに基づく政策形成
データから得られた知見を、施策の評価や制度の改善に使う考え方を著作や政策研究で扱う。
経歴
確認できる出来事を年代順に掲載しています。転機は年表内に示します。
1998年に慶應義塾大学環境情報学部を卒業し、日本銀行へ入行。2005年にコロンビア大学でMPAを取得し、世界銀行へ移った。本人はマクロ経済の分析に携わった後、米国で教育経済学に出会い、30代前半で専門を変えたと説明している。2010年に博士号を取得し、東北大学助教に就任。2013年に慶應義塾大学へ移り、2019年から教授を務める。『「学力」の経済学』などで研究を一般読者へ伝え、RIETIでも政策の評価・実装を扱う研究に参加している。
年表
コロンビア大学で学び、世界銀行へ
MPAを取得し、同年6月に世界銀行へ入行。経済分析の実務を経験した。
博士号を取得し、東北大学助教になる
コロンビア大学でPh.D.を取得。10月には社会階層と不平等を扱う東北大学の研究教育拠点に着任した。
慶應義塾大学へ移る
総合政策学部准教授となり、教育を経済学の方法で分析する研究と教育に取り組む。
総合政策学部教授になる
慶應義塾大学総合政策学部教授に就任し、現在も同学部で教育経済学の研究・教育に取り組む。
留学の追跡研究を紹介する
慶應義塾基金室の取材で、留学奨学金の選考境界付近の学生を比較する研究を説明した。
コロナ禍と子どもの人的資本を研究する
大学研究者情報には、新型コロナウイルスが子どもの人的資本の蓄積にもたらす影響の研究代表者とある。
研究と主な仕事
公開資料で確認できる主な仕事です。年表と重なる項目は該当する時期へ案内します。
『「学力」の経済学』
教育経済学の知見を一般読者へ伝える著書。個人の経験談に加え、データを判断の材料とする考え方を広く伝えた。
留学の因果効果を調べる追跡研究
奨学金選考の境界付近の学生を比較する研究。取材時点で途中段階とされ、結果の普遍化はしない。
慶應義塾大学での教育経済学
総合政策学部で研究と教育に取り組む。2026年度は教育経済学、研究会などを担当している。
考え方
公開発言と実践をもとに、出典のある論点を編集部が整理しました。
一貫している軸どの教育が、誰に、どんな条件で役立つのか。個人の成功談から一足飛びに結論を出さず、比較と追跡によって、教育施策を判断する根拠をつくろうとしている。
成功者の体験を、そのまま教育の答えにしない
本人の発言・行動2015年の寄稿では、成功には多くの要因が関わるので、活躍する人と同じことをしても同じ成果になるとは限らないと論じた。
編集部の読み経験を聞くことに加え、比較する集団や条件を問う読み方が必要になる。中室の仕事は教育論にその検証の手続きを持ち込むものとして理解できる。
制度の効果を、追跡して調べる
本人の発言・行動2020年の取材で、留学奨学金の選考境界付近の学生を追跡し、留学の因果的な効果を明らかにしようとする研究を紹介した。
編集部の読み誰と誰を比較するかが研究の要になる。ここでは研究の設計を紹介しており、留学がすべての人の賃金を高めるなどの結論を示すものではない。
まだ分からないことも、教育の知識に含める
本人の発言・行動2026年版の取材で、非認知能力をどのように伸ばすかについては学問分野でも見解が分かれ、まだよく分かっていないと述べた。
編集部の読み教育の効果を測ろうとしながらも、答えが出ていない問いは残る。確かめられた範囲と未解決の部分を一緒に見ることが、中室の発信を読む手掛かりになる。
本人の言葉で知る
取材・登壇・著書など、本人の発言をたどれる公開資料です。
参考資料
経歴と考え方の確認に使った全資料です。最終参照日と、記載がある場合は公開日も示します。
掲載方針
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