KEY PERSON PROFILE
小川 哲
おがわ さとし / Satoshi Ogawa
- 小説家
SF、歴史、クイズと題材を変えながら、小説の中で考えたいことを追う作家。大学院での研究と並行して2015年にデビュー。『地図と拳』『君のクイズ』などの創作を通して、物語の組み立て方や読者との関係も考えてきた。
出典 3件
基本情報
- 主な役割
- 小説家
- 学歴
- 東京大学
- 生年
- 1986年
- 出生地
- 千葉県
- 大学院
- 東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学
専門テーマ
公開情報と根拠資料から確認できる、代表的な専門領域です。
問いから組み立てる小説
考えたいことを起点に、登場人物や舞台、語り方を選ぶ。SFと歴史小説の双方で物語を発表してきた。
長編と短編の構成
多視点のエピソードをつなぐ書き方や、長編を一つの枠組みで進める書き方の違いを、自身の経験から語っている。
創作の思考を伝える執筆
『言語化するための小説思考』で、誰が読むのか、どの順番で情報を渡すかなど、小説を書く際の考え方を扱う。
経歴
確認できる出来事を年代順に掲載しています。転機は年表内に示します。
1986年千葉県生まれ。東京大学で日本文学を学び、大学院ではアラン・チューリングを研究した。2014年頃に小説家を目指し、読者として原稿を読み直しながら最初の長編を仕上げたという。2015年に『ユートロニカのこちら側』でデビューし、2017年に『ゲームの王国』を刊行。2022年には『地図と拳』と『君のクイズ』を発表した。後者の反響によって、普段あまり小説を読まない人への認識が広がったと振り返る。2025年には『火星の女王』や『言語化するための小説思考』を刊行し、創作と小説についての発信を続けている。
年表
千葉県に生まれる
1986年、千葉県生まれ。のちに東京大学で日本文学を学び、大学院に進む。
日本文学からチューリングの研究へ
工学部から教養学部へ移り、中上健次を研究。大学院ではアラン・チューリングの経歴や仕事を研究したと語る。
- 転機
『ゲームの王国』を刊行する
カンボジアを舞台に選んだ2作目の長編を刊行。完成までに多くを書き直したと後年の取材で振り返った。
手探りで長編を完成させる → 前作の経験を別の作品で試し直す
作品の舞台を変えるだけでなく、自分に何が書けるかを確かめる機会だったと本人は話す。
短篇集『嘘と正典』を刊行する
初の短篇集を発表した。本人は当時、長編も短編をつなぐように書いていたと話す。
- 転機
『地図と拳』『君のクイズ』を発表する
歴史を扱う長編とクイズを題材にした小説を刊行。異なる作品を通じ、小説の方法と読者について考えた。
自分と似た読者への想定 → 異なる読書経験を持つ人への想像
本人は、従来の読者像の外に作品が届いたことで、読書の可能性への見識が広がったと述べる。
創作と小説論を並行して発表する
『火星の女王』と『言語化するための小説思考』を刊行。物語を書く仕事と、その思考を言葉にする仕事を続ける。
文章と物語全体の関係を語る
10月公開の対談で、文章一つひとつの強さから、物語全体の中で果たす役割へ考え方が変わったと語った。
代表作と活動
公開資料で確認できる主な仕事です。年表と重なる項目は該当する時期へ案内します。
ゲームの王国
カンボジアを舞台とする長編。本人は初作の反応を受け、あまり書かれていない舞台を探したと語る。
地図と拳
満洲の架空の都市を描く歴史小説。2023年に第168回直木三十五賞を受賞した。
君のクイズ
クイズ番組での正答をめぐる推理小説。本人が読者の捉え方の変化を語る作品でもある。
言語化するための小説思考
小説を書くときの思考を言葉にした本。読者への情報の渡し方や改稿を扱っている。
考え方
公開発言と実践をもとに、出典のある論点を編集部が整理しました。
一貫している軸まず小説で考えたいことを定める。題材と書き方を探し、読み手に届く物語を作る。
設定より先に考えたいことがある
本人の発言・行動2025年の取材で、まず小説で何を問いたいかを考え、そのための方法を探して舞台や設定を決めると話した。ジャンルを最初の目的にはしていないという。
編集部の読みSFから歴史まで題材が変わることを、関心が散った結果と捉えるより、考えたいことに合わせて方法を選ぶ仕事として理解できる。
一文の強さを全体の中で考え直す
本人の発言・行動2026年公開の対談で、以前は強い文章の合計で小説の良し悪しが決まると考えていたが、近年は普通の文章と物語全体との関係を重視するようになったと語った。
編集部の読み書き方を完成した規則として固定せず、自分の過去の作品の読み方まで見直す姿勢がうかがえる。
本人の言葉で知る
取材・登壇・著書など、本人の発言をたどれる公開資料です。
参考資料
経歴と考え方の確認に使った全資料です。最終参照日と、記載がある場合は公開日も示します。
掲載方針
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